がんになってから、今までの経緯

2011年の8月、体調が悪かったので検査のつもりで病院へ行ったら、「肝臓から出血してそれが内臓に回ってしまっている。緊急に止血しないといけない」と言われました。
手術を担当したのは初めてカテーテルによる止血の手術をするという若い先生で、ベテランの先生の立ち会いのもとでの手術でした。後で知ったのですが、そのときに動脈塞栓療法というガンを封じ込める手術もして、余命は3ヶ月から半年、今度肝臓がガン爆発したら致命傷になると言われました。
ガン爆発を防ぐためか、入院中は動かないように足をしばられたりしました。ですから、転移の可能性もあるので退院する前に胃カメラ飲むよう勧められましたが、これ以上ガンが見つかるのが怖かったので断りました。

「食」の改善

入院中に父が『危険な油が病気を起こしている』というＪ・フィネガン博士の本を借りてきてくれました。その本に、マーガリンは食べるかたちをしたプラスチックであるとあったのにびっくりして、食事について考えるようになりました。まず油です。ネズミの実験で、亜麻仁油を与えたネズミはほとんどガンにならなかったとか、心臓病も治すとあったので、入院中から亜麻仁油を朝昼晩とるようにしました。

退院してからは、女房と一緒に勉強しながら玄米菜食を始めました。いろんな種類のものを食べるようにしています。朝のジュースは、キャベツ、ニンジン、時々の旬の野菜に、ビワの種の粉末と亜麻仁油を入れて飲みます。ニンニクは黒ニンニク、普通のニンニクをパン焼き器で焼いたもの、味噌しょう油漬けにしたニンニクの3種類を、1日に8粒ぐらい食べます。ニンニクのＳ‐アリルシステインという成分に抗ガン作用があるそうです。それから、ミトコンドリアが活躍する食事と運動が内臓を活性化させる、それには酵素が大切だと知って、松井和義さんのセミナーで手作り酵素の作り方も勉強しました。

カラオケの効果

村木弘昌医師の『万病を癒す丹田呼吸法』という本にも影響を受けました。丹田呼吸をやると血流がよくなり、横隔膜を動かすので内臓にもいいとあったので、これを毎日やりました。運動は止められていたので、最初は座って走る格好をしたりしていましたが、だんだんとつまらなくなって、スポーツクラブで歩くことを始め、今はジョギングを週に5～6日、1時間くらいやっています。前からカラオケは好きなほうで、丹田呼吸法を続けるにはカラオケがいいと思って、1人カラオケを始めました。平日の朝8時から12時まで4時間、週に3～4回行って、500円でどんどん歌います。1年で1万曲以上歌いました。歌えば歌うほど点数がよくなって、90点台が当たり前のように出る。そのうち譜面が読めるようになって、知らない曲でも譜面を見ながら歌えるのです。こうなるともう楽しくてしょうがない。

ガンを克服したシンガーソングライターでマラソンランナーでもある杉浦貴之さんの「元気になったから走ったんじゃない、走ったから元気になった」という言葉は印象的です。私もいいと思ったことは何でもすぐやってみたい性格で、腹式呼吸にスポーツ吹き矢がいいと知ればすぐ入会し、カラオケのうまい人が詩吟をやっていると聞けば詩吟を始めと、呼吸にいいことを積極的に取り入れて楽しんでいます。

腫瘍マーカーは入院当時4万2,000でしたが、ここ1年半ぐらいはずっと正常値です。

訃報

残念なことが三つありました。小さいころからの友達と病院で偶然出会いました。彼は大腸ガンで、抗ガン剤治療を続けていて、今年の2月に亡くなってしまいました。もう1人はカラオケで知り合った女性で、2センチの肺ガンが見つかった。「小さいから、毎日カラオケやれば治っちゃうよ」と言ったのですが、手術をすることにして、「痛い痛い、手術なんか嫌だ」というメールをよこして2ヵ月後に死んでしまいました。
スポーツクラブで出会った男性は几帳面な人で、クラブがオープンする10時に必ず来て毎日1時間歩くのです。その方はガンがあっても抑えられていたのに、主治医から手術を勧められて手術をして、やはり2ヵ月後に亡くなりました。お医者さんは本当に怖いです。

おわりに

私も仕事はアルバイト程度にしたり、とにかくストレスがたまらないようにしています。カラオケや詩吟を人前で歌ったりするときはとても緊張します。
今も話しながら緊張しています。安保徹先生は、交感神経と副交感神経のどちらに偏ってもいけない、交互がいいと言っています。人の前に立つとすごく緊張しますが、歌い終わると、副交感神経が前に出るのかすごくリラックスしてほっとする。そういうこともいいのかなと思っています。皆さんもどうぞ歌ってください。

質問と回答

【Ｑ】ビワの種を粉末にする方法を教えてください。
【Ａ】種を陰干しして、何回も繰り返してミキサーにかけて細かい粉にします。

【Ｑ】亜麻仁油の1日量はどれぐらいですか。
【Ａ】1日大さじ1杯ぐらいではないかと思いますが、体重の少ない方は小さじ1杯でもいいかもしれない。人それぞれだと思います。